低侵襲肝胆膵外科治療の推進
伴 大輔
肝胆膵腫瘍に対する外科治療は侵襲の高い術式が多く、術式のバリエーションが多いことが特徴です。従来は大開腹による切除が基本でしたが、低侵襲外科(腹腔鏡下手術、ロボット手術)の導入によって、患者さんに負担の少ない手術を提供することが可能になりました。低侵襲外科手術は開腹手術と比較して創部が小さいというだけではなく、手術中の出血が少ない、術後の回復が早いというメリットがあります。また、再度の手術が必要となる場合もゆ着が少なく、2回目以降の手術にとって有利であったり、手術後治療も早期に導入できるなどの治療上のメリットもあります。
肝切除や膵切除には低侵襲外科治療で実施することが難しい症例も多く、開腹手術で行った方が安全な場合もあります。患者さんの腫瘍の状態を正確に把握して適切な術式を選択することが重要です。当院は国内随一の肝胆膵外科チームとして、さらに精度の高い低侵襲肝胆膵外科手術を提供してまいります。