研修事業
国立がん研究センターで将来のコラボレーションを視野に、共に学んでみませんか?
国立がん研究センター中央病院は、Newsweek誌のWorld’s Best Specialized Hospitals 2024(Oncology部門)ランキングに掲載されました。その理由は、国立がん研究センター中央病院が基礎研究のみならず、トランスレーショナル・リサーチ, 新薬開発のための臨床研究に総力を挙げて取り組んでいるからでしょう。
欧米では国境を越えた薬剤開発が進んでいることから、今後はアジアでも国際共同開発が必須となるといわれています。そんな未来のアジアの姿を描きながら、我々と共にアジアが一体となった薬剤開発を実現させませんか?
この度、ATLASプロジェクト教育事業の一環として、自国での薬剤開発に貢献する人材育成、および今後アジアの国々が一体となって薬剤開発に取り組む体制を整える第一歩として、ATLAS国際教育が設立されました。ここでは、web上での教育講座(ICRweb)と実地研修において、数多くのプログラムを展開しております。
アジアで治験・臨床試験を実施する際にどのような知識や技術が必要か?
薬剤開発に関する国際共同試験を行う場合、医師、薬剤師、看護師、CRCおよびデータマネージャなど、多くの即戦力が必要です。つまり、現在ATLASプロジェクトとして行っている各国拠点施設の基盤整備に加え、人材育成に注力することが必須となります。
アジアでの国際共同試験を行うにあたり国際教育では、まず各国の医療体制や規制の違いについて理解を深めます。また、薬剤の早期開発をともに行うために重要となる有害事象報告の仕組みや薬物動態の測定方法を修得します。さらに、ゲノム医療を行う上で必須となる結果の解釈、そして治療戦略の立て方など基本となる知識を学びます。加えて、本研修の修了後は、実際に学習したことを自国でも応用していただけるよう、情報交換などの継続的なサポートの機会も含めた長期的なプログラムを目指しています。
なぜ日本での実地研修が必要なのか?
ATLAS国際教育では、薬剤開発にかかわるチームとして当院にお越しいただき、座学では味わえない当院の文化を味わって頂きたいと思います。そのために、積極的にディスカッションができるワークショップや現場の見学などを生で体験していただけるよう、各種プログラムをご用意しております。さらに継続的に当院とのネットワークが維持できるような人的ネットワークの構築にも力を入れています。
日本国内での研修はどのようなことをするのか?
オンライン学習ツールのICRwebで学んだ基礎領域の復習を兼ねた総論の研修に加え、①がん領域の治験支援プログラム(CRC向け)、②がんゲノム医療プログラム、③がん第I相試験プログラムの3つのプログラムをご用意しています。そして、当院に滞在できる期間に応じて、希望されるプログラムを受講していただけるよう、可能な限り個人用にカスタマイズした形でプログラムを組み立てていきます。診療の見学のみならず、治験を組み立てる際のエッセンスを学んでいただけるよう、臨床研究支援部門や企業交渉の実際、具体的な症例を用いたゲノム医療の実際を学んでいただくワークショップなどをご用意しております。
皆様のお越しをお待ちしております。